ガスコンロのバーナーの真ん中に付いてるアレ。じつは凄いヤツなんです!
こんにちは、長田です。
皆さんのお家でお使いのガスコンロ、バーナーの真ん中にピョコンとついてあるアレ。
アレって何かご存知ですか?
アレ、「温度センサー」っていうんですが、現在販売されているガスコンロのバーナーには全口にこの温度センサーが搭載されています。
※一部商品を除く
その温度センサーを含めた様々な安全機能を保有したコンロを「Siセンサーコンロ」といいます。
今回はそのSiセンサーコンロの基本的なことについてお話しします。
Siセンサーコンロの【Sⅰ】って何?
【S】は、Safety(安心)、Support(便利)、Smile(笑顔)、のS。
【i】は、intelligent(賢い)のⅰ。
つまり、Siセンサーコンロとは、安心機能・便利機能の付いた賢いコンロってことです。
様々な安心・便利機能が付いて、皆さまの快適で安心したキッチンライフを支えています。
Siセンサーの3つの基準
では、Siセンサーにはどのような安心・便利機能が付いているのか、以下の3つの基準からご紹介します。
1.国の基準
2.業界の基準
3.ガス器具メーカーの基準
1.国の基準
2008年10月1日より搭載することが法律※¹ で義務付けられた安全機能です。
※¹:「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」及び「ガス事業法」
この機能が搭載されていないガスコンロは、現在日本国内では製造・販売できません。
規制対象は、ガスの消費量の総和が14kw(ガスオーブンを有するものにあたっては21kw)以下のものであって、コンロバーナー1個当たりのガス消費量が5.8kw以下のもの。(カセットコンロは除く)
簡単に言いますと、一般的な家庭用ガスコンロは以下の機能を保有していないと法律により、販売することができませんってことです。
・調理油過熱防止機能(安全機能)
鍋底の温度を見張り、調理油が危険温度になる前に自動消火し、油の発火を防ぎます。
この温度を見張るためのセンサーが冒頭のアレ、温度センサーなんです。
・立ち消え安全装置(安全機能)
煮こぼれや風などで、火が消えると自動でガスを止めます。
2.業界の基準
一般社団法人日本ガス石油機器工業会で定めた基準の機能です。
ガス機器製造メーカー業界として、以下の機能も保有していないと販売できないように定めています。
・コンロ消し忘れ消化機能(安全機能)
火にかけた鍋をうっかり忘れてても、約2時間で自動消火します。
(設定時間を変更できる機種もあります)
・グリル消し忘れ消化機能(安全機能)
万一消し忘れた場合、約15分で自動消火します。水なし片面焼きは約20分です。
・早切れ防止機能(便利機能)
鍋底が約250℃(炒め物などに必要な温度)になっても消火せず、自動で火力を調整し、早切れを防ぎます。
(調理油過熱防止機能の不便さを安全に解消します。)
3.ガス機器メーカーの基準
各ガス機器メーカーが独自で設けた基準です。
各ガス機器メーカーや機種により搭載機能が異なります。
・焦げつき消火機能(安全機能)
煮物などで焦げ付いた場合、鍋を傷める前に自動消火します。
・揚げ物温度調節機能(便利機能)
天ぷらなどの揚げ物を調理する際、油の温度を設定しておけば自動で火加減を調節します。
・炊飯機能(便利機能)
炊飯専用鍋を使い、ご飯を炊くことができます。
・湯沸かし機能(便利機能)
沸騰後に、自動で保温、消火が可能です。タイマーの設定もでき、調理の作業効率があがります。
・鍋なし検知装置(安全機能)
鍋を置いていない状態では点火せず、調理中に鍋を持ち上げると弱火になり、さらに、鍋を持ち上げた状態が1分間続くと自動消火します。
・高温炒めモード(便利機能)
調理油過熱防止機能を一時的に解除し、鍋ふりやあぶり料理の際に上限温度を250℃から290℃に設定を変更します。
まとめ
少なくとも「1.国の基準」及び「2.業界の基準」の5つの機能を保有していないと、Siセンサーコンロと呼ぶことができませんし、販売もできません。
Siセンサーコンロは、厳しい基準をクリアした優れた安全性能で事故のリスクを軽減しているのです。
これからもSiセンサーコンロで、お料理を楽しんでたくさんの笑顔を食卓へお届けください。